SQLのCASE式がどうしても苦手な場合、IFC、IFN関数で代用してみる

SQLにIF文はないのかは、よく尋ねられる話です。MySQLなど特定の製品の独自関数として定義されている場合を除いて、基本的にSQLにIFはありません。

SQLでの条件分岐はCASE式を使うのですが、普段書いているSASのIFステートメントと少し違うので、なかなか書き方がぱっとでてこず、調べたりしてしまうことが多い方もいると思います。
条件分岐が面倒だからSQLは使わないという方もいたりするので、邪道かもしれませんが、SASでのSQLの使用を普及させたい僕としては、どうしてもCASE文が嫌いならとりあえずIFC,IFN関数を使ってみればと提案しています。

戻り値が数字の場合はIFN、文字の場合はIFC関数になります。
この関数はEXCELのIF関数と同じで

IFN(条件式,真の場合の戻り値,偽の場合の戻り値)といった感じで使います。

まず通常のデータステップで説明します。

以下のデータセットがあったとします。

data Q1;
X=1;Y='い';output;
X=2;Y='ろ';output;
X=3;Y='は';output;
run;







data A1;
 set Q1;
 _X=IFN(X=1,X*10,X*20);
 _Y=IFC(Y='い','A','B');
run;

を実行すると






こうなります。

関数を入れ子にすることで、階層的な条件分岐を表現できます。

data A2;
 set Q1;
 _X=IFN(X=1,X*10,IFN(X=2,X*20,999));
 _Y=IFC(Y='い','A',IFC(Y='ろ','B','Z'));
 run;

を実行すると







となります。


これをSQLのCASE式でかくなら

 proc sql noprint;
  create table A3 as
   select X,Y
    ,case X
     when 1 then X*10
     when 2 then X*20
     else 999
     end as X_
     ,case Y
     when 'い' then 'A'
     when 'ろ' then 'B'
     else 'Z'
     end as Y_ length=200
   from Q1;
  quit;

となります。改行の仕方によりますが、やはりぱっと見、ボリュームが、もさっとしがちに感じてしまします。

そこで、IFC IFN関数を使用してみます。

 proc sql noprint;
  create table A4 as
   select X,Y
    ,IFN(X=1,X*10,IFN(X=2,X*20,999)) as _X
    ,IFC(Y='い','A',IFC(Y='ろ','B','Z')) as _Y
   from Q1;
  quit;

こざっぱりします。ただ条件分岐が多くて入れ子にすると深すぎるなら、
CASE式の方が見通しやすいと思います。

まあ好みの問題ですが、無理してでもCASE式の書き方に慣れた方が、他のシステムで
SQL書くときにも使えるので、いいとは思います。





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